2005年10月20日

著作権

有名漫画家の作品の中のポーズをトレスした漫画家がいて、その作家の本が書店から回収され、連載も打ち切りになったとのYahoo!内の記事を目にした。
んで、そのシーンを比較したものをネットで探し当てて見た。
わたしは最初は絵を転載したのかと思っていたので、そりゃいかん!と感じていたのですが....。
正直な感想を言わせてもらえば.....だからどうした?です。
そんな大騒ぎするほどのことか?

わたし自身も絵を描くので、あのくらいのポーズはトレスなんかしなくても描けるだろ?とは思いはしましたが、著作権がどうとか、盗作したとかいうほどのレベルのことでは無いと思います。
過剰に反応しすぎではないでしょうか?
わたしは盗作したとされる方のマンガを読んだことが無いので何なのですが、キャラクターをパクったとか、ストーリーをパクったとかではないのでしょう?

盗作された側とされている方の作品は連載時に読んだことがありました。
彼のデビュー当時の絵は某大御所漫画家そっくりで、著作権云々をいうならその方が侵害していると言ってもいいくらいでしたよ。
わたしはその絵を見たときに小学館から集英社に、かの大御所がフィールドを移されたのかと一瞬思ったくらいでした。
その影響は鼻の描き方などに今も残っています。
だからといって、その某大御所漫画家が著作権を主張するなどしたなら、それは馬鹿げたことですよね。
盗作されたという作家さんはどう考えておいでなのでしょう?
販売停止を要望されたのでしょうか?
それならば、裁判所に申し立てをした上でその結果を受けてでないとまずいようにも思えますし....
彼の作家さんがそのようなことを要望されたとは思いたくはありませんが.....
正直、この程度のことは笑い話にもならないことですよね。
花は桜木、男は花道!ちっちゃいことは気にしねえ!じゃないですか。
(あ、やばい、この台詞の引用も著作権の侵害か? 作家さん、出版社さん問題があるならご一報を。直ちに削除します。う〜ん、しかしこんなことにもいちいち許可がいるようになったら日本の文化はもうダメだな...。)

確かに他者の作品をトレスする行為はプロとしてはあまり褒められたことではないでしょう。
盗作したという方はすでにキャリアもある作家さんだったようですし、参考にするならフリー素材集とかを使用するべきだったでしょうね。
しかし、そういうこともふまえた上で、だからどうした?と思うのです。

模倣やトレスというのは絵を描く時の基本技術の一つであり、イラストや作画ための多くの教則本に技法として掲載されていますし、美術・デザイン系の教育機関等でも授業に盛り込まれるのが当たり前なくらいポピュラーな手法です。
実際、わたしの出身校でも授業で教えていました。
たかがポーズ一つに著作権をいちいち行使するなんて、権利の乱用では無いでしょうか?
たとえば、仮面ライダーの変身ポーズはどうでしょう?
さまざまなところで使用されていますよね?
「へんし〜ん」なんてかけ声を入れなくても、そのポーズを見れば誰もが仮面ライダーを連想する。
石ノ森プロや東映がいちいち著作権を主張したらどうでしょう?
また、ヒット作が出た時には多くの模倣作家が出ますよね。
誰が見てもその作家の影響を受けていると見てとれる作品に対して著作権を主張したら?
ナンセンスですよね?
この盗作問題がそんなに大ごとだとしたら、『橙色調理器』とかいう名の楽団の曲とかはどうなるんだろうね?
発売停止どころか、懲役もんでは? 作曲者名が後から変わったりしてる曲もあるそうだし。

マンガに限らず、音楽や小説などの文芸作品、写真、映画など著作権の絡むものは沢山あります。
いつだったか、『七人の侍』の演出を大河ドラマかなにかで模倣したと著作権の侵害を申し立てた裁判がありましたよね。
これもわたしはおかしなことに感じました。
演出家は作品のファンで、尊敬する黒沢監督に敬意を表してのことではなかったのでしょうか?
その行いによって黒沢プロに大きな不利益が生じたとも考えにくいですし、そのシーンを見た人の中で『七人の侍』をまた見たくなる人が出てくれば、DVDを購入したりレンタルする人が出て、逆に収益になるのではないですか?
なによりも、もしも、わたしが黒沢監督の身内なら、黒沢作品へのオマージュを捧げてくれる人が時代を越えて出てくることに、あらためて黒沢監督への誇りを感じると思うけどな・・・・・


著作権の保護は大変重要なことです。
でも、過剰に反応しすぎたり、権利を乱用したりすることは、さまざまな芸術活動に制限を加えることになり、結局は作家自身の首を締めることになると思います。
何事もほどほど、落としどころをわきまえるってことが大事なのではないかと思います。
posted by Jack Baldman at 12:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/8376762

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。